GMOのFX向けクラウドに不正アクセス 政府に「能動的サイバー防御」を緊急要請、全利用者に5000円
要点3行
- GMOインターネットは、FXの自動売買などに使われるクラウドサーバー「お名前.com デスクトップクラウド」が不正アクセスを受け、利用者にお金の被害が出ていると発表しました。
- GMOは政府に、10月に本格施行されたばかりの「能動的サイバー防御」の適用を緊急に要請しました。
- 不正な取引による損失などを補償し、被害の有無にかかわらず全利用者に一律5000円の見舞金を払います。
何が起きたか
GMOインターネットは24日、クラウドサーバー(ネット上で借りて使うコンピューター)のサービス「お名前.com デスクトップクラウド」が不正アクセスを受けたと発表しました。このサービスは、FX(外国為替証拠金取引。通貨の値動きで利益を狙う取引)の自動売買などに使われています。
読売新聞によると、20日に一部のサーバーで不正なプログラムが見つかり、21日午前4時からサーバーを止めています。パスワードを含む利用者の認証情報(ログインに使う情報)が見られ、不正な操作が行われました。国内外の70を超える証券会社・FX会社などの利用者の口座で、不正操作の可能性があるとされています。
影響を受けた可能性があるサーバーは2万6739件で、サービスの利用者は2万人以上です(サーバーの数と利用者の数は別の数字です)。
GMOは、不正な取引で生じた損失や手数料を補償するとしています。間接的な損害などは補償に含みません。さらに、被害があったかどうかに関係なく、全利用者に一律5000円の見舞金を払います。申請の方法などは、11月6日までにメールなどで知らせる予定です。
また、攻撃者とみられる者からお金を求められ、応じなければ会社や利用者の情報を公開すると脅されています。GMOは要求には応じない方針で、警察に捜査を要請しました。
背景(なぜ今これが起きたのか)
今回目立つのは、GMOが政府に「能動的サイバー防御」の適用を求めた点です。これは、警察や自衛隊が必要に応じて攻撃元のサーバーに入り込み、攻撃を無害化する仕組みです。関連する法律は、10月1日に本格的に施行されたばかりです。
GMOは要請の理由として、国境を越えて動く犯罪集団から国民の資産を守ることは、民間の会社だけでは難しいと説明しています。なお、現時点はGMOが「要請した」段階で、政府が適用したかどうか、今後の対応はまだ伝えられていません。
あなたへの影響
投資を始めた人・始めようとしている人 今回は、自動売買のために借りていたサーバーが不正アクセスを受け、パスワードを含む認証情報が見られました。証券会社やFX会社の安全対策だけでなく、「自分がIDやパスワードを預けている周辺のサービス」も入り口になりうる、という点は覚えておきたいところです。
利用者の方 該当サービスを使っていた人は、11月6日までに届く予定のGMOからの案内を確認してください。一方で、こうした事件のあとは、本物を装った偽メールが出回ることもあります。メール内のリンクからではなく、公式サイトで確かめるのが安全です(これは出典の内容ではなく一般的な注意です)。
一般的な対策(出典の内容ではありません) 同じパスワードを複数のサービスで使い回さない。証券口座などでは、二段階認証(パスワードに加えてスマホなどで本人確認する仕組み)を設定しておく。どれも今日からできる対策です。
今後の注目点
- 政府がGMOの要請にどう対応するか。施行されたばかりの仕組みが、民間企業の被害にどう使われるのかが注目されます
- 被害の全体像と補償の申請方法(11月6日までに案内予定)
- 警察の捜査の行方と、ほかの証券会社・FX会社への影響の広がり
出典
- 時事通信(2026-10-24 17:05) https://www.jiji.com/jc/article?k=2026102400301&g=eco
- TBS NEWS DIG(Yahoo!ニュース掲載、2026-10-24 14:27) https://news.yahoo.co.jp/articles/252756a1f0ad0fbbc93d92f6f395b23f57773724
- 読売新聞オンライン(Yahoo!ニュース掲載、2026-10-24 13:21、最終更新 10-25 07:52) https://news.yahoo.co.jp/articles/a8ce2e220374f85e5b51af7b5353dcbb8151a364
